読書

『癌だましい』

がん=死に至る病ではないけれど、それでもがんになるということは精神的な意味合いにおいて死刑宣告も同じなんだろうなと思います。以前生保のコールセンターで仕事をしていた時に、がん保険金の給付請求をしてきた男性と事務的なやりとりをしていたところ…

『ガンビア滞在記』

今年最初の読書(積ん読を取り崩したともいう)。著者が米国のガンビアという小さな町にあるこれまた小さな大学に留学した時の滞在記で、できるだけ田舎の小さな町に行きたいというのが本人の希望だったらしい。私はガンビアという音の響きからアフリカに留…

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 理論社発売日: 2008/12/11メディア: 単行本購入: 71人 クリック: 566回この商品を含むブログ (377件) を見る 中高生向けということでごく真っ当なことしか言っていな…

『編集長「秘話」』 「薔薇族」の編集長をなさっていた方のエッセイ。この方ご自身はノンケなのだそうで、文通欄など完全に家族を巻き込んでの編集作業だったようです。日本人の男の子を何人もはべらせるフランスの富豪や、日本最初のエイズ患者が同性愛者と…

ご無沙汰のお詫びをボソボソ書いていた途中、誤って消してしまいました。やれやれ。 昨年良かったものをとりあえず商品名だけ。後で感想追加するかも。町でうわさの天狗の子 5 (フラワーコミックスアルファ)作者: 岩本ナオ出版社/メーカー: 小学館発売日: 20…

日米安保というのは沖米安保なのだ、と改めて思わされた本です。 帝国アメリカと日本 武力依存の構造 (集英社新書)作者: チャルマーズ・ジョンソン出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/07/16メディア: 新書購入: 4人 クリック: 11回この商品を含むブログ (1…

『にんげんってたいへんだね』

私が利用している図書館には入ってすぐに絵本コーナーがあって、稀にパラパラめくってみることがあります。 題名通り、人間になりたいというこぐまに魔法使いのくまのおじさんが「人間になると、こんなに大変なんだよ」と教え諭す、というお話です。おじさん…

『私たちがやったこと』

先日、ディズニーランドに行ってきました。ナイトメア好き(ホーンテッドマンションが期間限定でナイトメア仕様になっていたんですね)の連れのたっての希望と、無料のチケットがあったので。私はそれほどテーマパークに興味がない人間なので、15年ぶりぐら…

『建築は詩』

建築は詩 建築家吉村順三のことば100 [ 吉村順三 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 資格・検定 > 技術・建築関係資格 > 建築士ショップ: 楽天ブックス価格: 1,728円 吉村順三という建築家を私は全く知らないのですが、彼の言葉を集めたというこの本の題名に…

Memento mori.

医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か作者: 小松秀樹出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2006/05メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 180回この商品を含むブログ (147件) を見る 虎ノ門病院の泌尿器科の先生が執筆された本。 立ち去り型サボタージ…

気になる部分とねにもつタイプ

というのは私のことでは(多分)なくて、こういう本を読んだという読書メモです。一昨年ぐらいに話題になったらしいエッセイであります。 著者はアーヴィングなどの現代アメリカ文学の翻訳をしている方で、『ねにもつタイプ』のあとがきで「けっして私本人が…

『キスなんてだいきらい』

靴を左右履き違えたり、服を前後反対に着ることが多い子どもでした。 姉は注意されるとすぐに直したというから、そういうところに全く無頓着な性格なのでしょう。それは長く続いて、中学生や高校生の頃も襟が内側に入っているなんてことがよくありました。気…

そろそろはじめましょうか。

もう半年以上間があいてしまいましたが、それでもぽつりぽつりと来てくださる方がいらしたようで なんとかまた書きとめていこうと思います。 停電の夜に (新潮クレスト・ブックス)作者: ジュンパラヒリ,Jhumpa Lahiri,小川高義出版社/メーカー: 新潮社発売日…

 『だれが「本」を殺すのか』 佐野眞一

著者の評判は聞いていたのですが、残念ながら大方のところで同意せざるを得ないです。 生協の「良書志向」を腐すかと思えば、漫画やベストセラーまで幅広く収集する図書館を蔑むようなことを平気で書いちゃうんですよね。 そういうあなたは良書と悪書の基準…

 最近よかったもの

『夕凪の街 桜の国』 こうの史代 去年すごく話題になりましたね。気になりつつやっと最近読みました。 届いてみれば薄い本で拍子抜け、ページ数も少ないのにあっという間に引き込まれました。いや、顔をあげると自分にも皆実や七波がいると思わせるような…。…