『編集長「秘話」』


 「薔薇族」の編集長をなさっていた方のエッセイ。この方ご自身はノンケなのだそうで、文通欄など完全に家族を巻き込んでの編集作業だったようです。日本人の男の子を何人もはべらせるフランスの富豪や、日本最初のエイズ患者が同性愛者と発表されたのは厚生省(当時)の捏造と信じるに至った経緯など、いろんな人やエピソードが紹介されていて面白かったです。氏は利よりも実にしか興味が持てない性格なのではという気がします。


編集長「秘話」

編集長「秘話」


『パリ左岸のピアノ工房』


 ピアノといえばヤマハやせいぜいスタインウェイしか知らない私にとっては、出てくるピアノどれもが夢のような名器に思えました。弾きもしないのにうっかり欲しくなったもんなあ…。本当にこれ、ノンフィクションなのでしょうか?ヨーロッパにおけるピアノの歴史もあるのかもしれませんが、素晴らしいピアノが次々と登場する様はまるでファンタジーでした。


パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)

パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)