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仕事量が通常の3倍という状態がずっと続いていたのですが、やっと人員補充が決まって先週から新人さんと一緒に仕事をしています。
しかし私ら入力・校正グループのシマにはプリンタやら計器やらでもはや人が座るところがない。どうするのかと思っていたら、隣のシマにいるOさん(仮名)が2つ先の他のシマに移動することになりました。
Oさんは中国人なんだけど、日本国籍も持っていて意思疎通に問題ない程度の日本語も話せる。本人に言わせれば、中国に帰るとタクシー運転手と口喧嘩して負けてしまうほど日本人的になってしまったらしい。そう?
だいたいOさんは一日の7割ぐらいネットしてて、仕事はその合間にやっているという風なのだ。先日もかぶりつきでPCの画面を見ているので覗いてみたら、若い中国娘が踊りまくるC-POPのPVだった。会社のPCはどれも音が出ないようになっているので、明らかに歌には興味がないんである。
そんなOさんも副業で翻訳の仕事を請けていたことがある。専門分野の日中翻訳だったから、報酬も相当な金額だった。私たちも「仕事メールの『てにおは』は相当おかしいのに、翻訳なんてできんの?」「でも仕事が来るってことは、トライアルには受かったってことでしょう」とか言いながらも羨ましがり、本人も副業用に新しいPCを買ったりして大張り切りだった。
それからしばらくして、Oさんから副業の話を聞かなくなった。もしやと思ったら、案の定仕事がぱったり来なくなったらしい。最後に「現実はきびしい」ともらしていた。うん、それには同感。
買ったPCの支払いをどうしたのかはさすがに聞けませんでした。
致し方ないのだけど、そんなOさんが普段見えない位置に移動になってしまうのは残念だなあと実は思っていたりもします。でもそうやって仏心(というほどのものでもないけどさ)を出すと仕事上でやられるんだよなー。
そして読むと中国人がとても魅力的に思えてくるのがこの本。天安門事件が起こった当時の話なので、現状はずいぶん変わってきているんだろうけど「中国が好きな人ほどこの仕事をやるとボロボロになるね」とか「中国人って何でもできるか何もできないかどっちか両極端」など、妙に頷ける言葉が多し。身近に中国人がいる人はもちろん、就職活動中の女子にもお勧めです。息抜きにもってこいだしね。
- 作者: 谷崎光
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/12/01
- メディア: 文庫
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